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血沸き肉躍る日常。喜怒哀楽は諸行無常。ロック哲学。
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あの娘と別れて僕は廃人に為って、蹴っ飛ばされて転がって疲れた。
出会ってから一緒に成るまではいつも一瞬なのに、如何して別れの悲しみは永遠なんだろう。
僕と別れてあの娘は大学を卒業して、飛行機に乗って再びイギリスへ渡った。
窓から眺めた空は何色だっただろう、あの娘の心の色は何色だったろう。

ガタガタガタと軽自動車で見送った後の高速道路を、泣いては成るかと下唇噛んで。

2人の夢は空に消えて行く、
2人の夢は三重の空に消えて行く。
あの娘はいつも僕の記憶の中で笑っているよ。


人生とは旅だと言う、だけど、過去は跡形も無く消えて行く、だけど、
2人手を繋いで歩いた道程こそが、僕にとっては其れこそが旅だったよ。
あの物凄く暑かった夏の日の午後も、雨に濡れて帰った冬の日のデートも、
2人を通り過ぎた何でも無い景色が、僕にとっては其れこそが映画の様だよ。

寄せては返す毎日の憂鬱の波が近鉄電車を揺らし続ける。

2人の思い出が空に吸い込まれて、
2人の思い出が三重の空に吸い込まれて。
あの娘はいつも僕の頭の中で笑っているよ。


僕と2人、世界に1つだけ、あの娘と2人だけ。


人を愛すると言う事はきっと、あの娘があの娘以上に僕を愛してくれた事。
僕は僕以上にあの娘を愛せていたのかな、
僕はそんなあの娘以上にあの娘を愛せていなかった。
僕が言う事・考える事・する事は全部あの娘が僕に教えてくれたモノさ。
2人を通り過ぎた何でも無い毎日が、僕にとっては其れこそが僕自身の思考に為るのさ。


休みが出来て日本に帰って来たあの娘は、
ロンドンで煙草を覚えて、以前に比べて音楽を愛さなく為っていた。
髪は黒のロングから金のショートに変わっていた。
嬉しい気持ちとは裏腹に苛立ちと同時に羨望の想い、
様々な感情が溢れて喧嘩をした。2人で泣いた。
旅立ち前の別れでは我慢出来た筈なのに。

あの頃の、
2人の夢は空に消えて行く、
2人の夢は名張の空に消えて行く。
あの娘はいつも僕の記憶の中では笑っているよ。


今日の1曲 / 東京 (銀杏BOYZ)
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Profile
HN:
ブラックS
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/10/07
職業:
工場長
趣味:
音楽
自己紹介:
173cm/55kg
ロックの極みを探求。
人生に於いて、諸行無常は繰り返されるものであります。
淡々としたテンションと佇まいを凝縮。
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